ステンレス部品の研磨

ステンレス部品の研磨

優れた金属

ステンレスは非常に優れた特徴を持つ金属です。丈夫で美しく、金属アレルギーも比較的起こりにくいため、腕時計のように身につける道具にも最適な素材といえるでしょう。

近年ではアクセサリーや、スマホのケースなどにも採用されています。腕時計の素材として注目したときに、もっとも優れた特性は「研磨できる」ということかもしれません。

不可避なスレやキズ

腕時計を使う人にとって、腕時計は四六時中身につけておくものでした。ちょうど、現代人のスマホやウェアラブルデバイスと同じであると考えても良いでしょう。

もちろん、現在でも腕時計は身につけて使うものですので、使用する際にスレやキズがついてしまうことは避けられません。

研磨でキズを消す

冒頭に紹介したように、ステンレスはキズがつきにくい特性がありますが、相手の素材や角度、力によっては思いもよらないキズがついてしまうことがあります。

しかし、すりキズひっかきキズ程度であれば、簡単な研磨でキズを消すことができます。ここで気をつけなければいけないのは、腕時計の研磨はヘアラインなどの表面加工がされていないことが前提となります。まためっきやコーティングで表面を保護してあるものも対象外です。

研磨剤

表面のクモリやうすくついたキズ程度であれば、ペースト状の研磨剤で対応できます。ペースト状の研磨剤は歯磨き粉と似たようなもので、細かく砕いた研磨剤が練り込まれており、布などに塗布してこすることで表面のキズを落とします。金属の鏡面仕上げなどでも用います。

紙やすり

ペースト状の研磨剤では落ちないほどのキズであれば、紙やすりなどを使って研磨しましょう。紙やすりにはその目の細かさに応じて番号が着けられており、番号が大きいほど粒子が小さくなっています。

紙やすりでの研磨は、少なくとも3種類以上のやすりを使って行いましょう。たとえば、600番、1000番、2000番の紙やすりでキズを落として、最後にペースト状の研磨剤で仕上げる、という感じです。

研磨の方向

紙やすりを使う際、キズの方向と同じ方向に研磨してしまうと、キズがなかなか消えません。一方で、キズと垂直な方向に研磨するとキズは早く消えますが、一旦新たなキズをつけた状態になりますので、研磨のやりすぎは禁物です。

電動工具

グラインダーやルーターなどの電動工具を使うとより早く、きれいに研磨することができます。ただし、これらの機械を使うとあっというまに研磨が進み、ケースが痩せてしまうこともありますので注意が必要です。

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公開日2018年10月15日
著者watchjournal-admin

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