腕時計の半年から1年に一度やるべきメンテナンス
腕時計のメンテナンス
以前、頻度や費用の違いを基準に、腕時計のメンテナンスは大きく3つに分けました。費用がそれほどかからず、毎日できるメンテナンス(A)。半年から1年に一度行うメンテナンス(B)。そして、数年に一回行う大掛かりなメンテナンス(C)です。これらのうち、中間となるBの「半年から1年に一度行うメンテナンス」について紹介します。
機能の確認
まずは腕時計に本来備わっているすべての機能について確認しましょう。シンプルな三針の時計であれば時刻調整程度で大丈夫ですが、人気の高いクロノグラフなどではストップウォッチ機能の確認なども必要です。デイ表示、デイト表示機能のあるモデルではカレンダーの動作確認も行うべきです。24時付近で切り替わることはもちろんですが、クイックチェンジできるものはきちんとその機能が使えることを確認しましょう。G-SHOCKなどの多機能なものはすべての機能を確認するのは大変ですが、少なくともすべてのプッシャー(ボタン)を押して反応があることを確認しておくべきです。人でも腕時計でも、トラブルを早めに見つけることが肝心です。
自分でできるメンテナンス
次は自分でできるメンテナンスを行います。毎日乾拭きしているとは言え、汚れはどんどん蓄積していくものです。これらの汚れを落とす方法を考えましょう。まずはブラシを使ったクリーニングです。古い歯ブラシなどで大丈夫ですが、腕時計専用のものが手に入るようでしたらそちらをおすすめします。ブラシでは、竜頭周り、プッシャー周り、裏蓋と本体の隙間、ブレスレットのコマの間などを重点的にきれいにします。消毒用のアルコールなどを併用できれば、普段の水拭きでは落ちない油性の汚れも落とすことができます。ただ、素材によっては変質の可能性もありますのでご注意ください。
時計店や修理店でできるメンテナンス
街の時計店や修理店に依頼するメンテナンスもあります。上記の自分でできるメンテナンスを依頼してしまうのも良いですが、多くの場合あまりいい顔はされませんので、有料で(ついでに)前述のメンテナンスを頼む方法を紹介します。電池交換、超音波洗浄、簡易的な研磨などの依頼がそれに該当します。きちんとした時計店であれば電池交換の前にクリーニングは実施してくれるはずです。最近のクォーツ時計は動作効率がすごく良いので、10年間以上電池交換をしなくて良いことを謳うものもありますが、電池自体は高いものではないと思いますので都度交換するのも悪くないでしょう。超音波洗浄の対象はあくまでもブレスレットです。時計本体を水没させて超音波洗浄することはおすすめしません。研磨については、ヘアライン部分まで施術されないように注意が必要です。
ベルトの交換
この頻度でのメンテナンスの肝となるのが「ベルトの交換」かもしれません。もちろん革ベルト、ラバーベルト、ナイロンベルトなどベルトタイプの腕時計に限ります。ベルトの劣化は時計本体の落下や悪臭といったトラブルを引き起こします。特に、汗をかきやすい方、香水を使う方などは注意しましょう。本当は季節ごとに交換するなど、もう少し高頻で交換するほうがベターですが、毎日使っているのでなければ半年から1年に一度くらいでも大丈夫でしょう。
革ベルトは安いものでは1,000円程度から、高いものでは10万円程度するものもありますが、日本のメーカーが販売している革ベルトであれば、デザインさえ気に入れば使用には差し支えないと思います。高いベルトを何年も使い続けるよりも、安価なベルトをこまめに交換するほうが良いでしょう。新しいベルトに変えると時計に対する気持ちも刷新されますので、少し飽きてきた場合などにもおすすめです。
重大なトラブルを引き起こさないために
毎日行うAのメンテナンスに比べると、半年から1年に一度は行うべきBのメンテナンスは「重大なトラブルを引き起こさないため」という側面が強くなります。道具のメンテナンスができない職人は仕事ができない、と昔から言われていますが、現代のビジネスマンでも同じことが言えるかもしれません。千切れそうな革ベルトをそのまま使っていたり、ブレスレットの隙間に汚れの詰まった腕時計を平気で使える人とは仕事をしたくないものです。自分の腕時計を客観的にみるよい機会と捉えるとよいかもしれません。
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記事のメタ情報
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公開日 | 2018年1月2日 |
著者 | watchjournal-admin |
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