腕時計の電池
腕時計の電池
腕時計新聞では、機械式時計に注目して記事を書くことが多いのですが、普段の生活の中で実用性が高いのはクォーツ式の腕時計です。クォーツ式の腕時計は、その動力として電池を使っているものが多く、何年かに一度は「電池の交換」をしなければいけません。修理店で時計職人が電池を交換する様子を見ていると、「こんな小さな電池で何年も動いていたのか」と驚くはずです。腕時計の電池についてまとめました。
クォーツ時計と電池
1960年代に機械式時計の技術が頂点に達したように、クォーツ式時計の技術は1980年代から1990年代にほぼ完成されました。当時、すでに3年から5年は電池交換が不要なモデルが登場しており、近年では10年以上も電池交換しなくても良いモデルが販売されています。これは、場合によっては腕時計の耐久年数よりも長いため、電池交換をすることなくその一生を終えるクォーツ式時計も存在するはずです。
ボタン型電池
電池というと単3や単4のように、円筒形の乾電池を思い描く方も多いと思いますが、腕時計で使われているのは主にボタン型電池(コイン型電池)です。腕時計のように小さな電子機器で使われることが多いため、小型で安定した電圧を供給できる、酸化銀電池やリチウム電池が多く用いられています。
酸化銀電池とリチウム電池
酸化銀電池とリチウム電池の違いは電圧です。酸化銀電池は1.55V、リチウム電池は3Vの電圧を出すことができます。それぞれ「SR=酸化銀電池」「CR=リチウム電池」という記号で分類されています。さらに、酸化銀電池は「W」と「SW」の記号がつくことがあります。これはバックライトなど、運針や液晶表示以外の電力使用に対応できるものが「W」、そうではないものが「SW」です。
電池の形
ボタン型電池は電圧と用途さえ合わせればよいかというとそうでもなく、形のバリエーションが多いことにも気をつけなければいけません。ボタン型電池の形は直径と高さで決まりますが、機械の形に合わせて都度開発されたためか、すべてを網羅できないほど多様です。現在販売されているものだけでも50種類以上が確認できます。また、メーカーによって電池の型番や呼称が異なるのも、問題をより複雑に感じさせる一因となっています。
参考
http://www.maxell.jp/battery/crossreference.pdf
時計いじりの基本
腕時計に興味が湧いたら、まず試してみたいのが電池交換ではないでしょうか。ベルトを取り外し、裏蓋を慎重に開け、電池を交換して、もとに戻す。簡単ではありますが、達成感のある作業です。趣味の時計いじりの第一歩としておすすめです。
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記事のメタ情報
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カテゴリー | |
公開日 | 2019年4月1日 |
著者 | watchjournal-admin |
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